「涙が自然に、頬をつぅ〜っと流れ落ちる」
そんな感動を味わったのは、何年ぶりかな?
8月末に訪れた石川県輪島市の太鼓の振動と、
横笛の音色が忘れられません。
初めて聞いたはずなのに、懐かしい、この響き。
穴を開けた竹(横笛)に、息を吹き込んで奏でる音。
息継ぎをうまく繰り返し、
潜って獲物を採る海女さんや海人と共通する「何か」を感じました。
そしてサンゴの沖縄の海と、海藻の日本の海との違い、
というか、「竹」という素材の魅力なのでしょうか?
日本人である私の心に共鳴したかのような気がします。
私にとって、サンゴ礁の海の斬新な美しさに対して、
日本=故郷の懐かしさ、というのかな?
現在進行形の「全国海女撮影」では、
海女漁だけでなく、
海女さんたちが住む環境のことを知り、
感じなければ成し得ないだろうし、
潜水能力(技術)だけではない、
女性の生き方をも表現したいと思っています。
だから、可能な限り、海だけでなく、
人の繋がりを感じられるように、
機会があるごとに訪れたいと思っています。
初めて見聞きする輪島の祭りの勢いと力強さ、
そして老若男女の誰もが、ひょいと踊り出て、太鼓を叩く、
その景観に圧倒されました。
私の知らない土地で、
こういった伝統が受け継がれ続けているんだ、
こんなステキなにっぽんがあったんだと、
あらためて発見させていただきました。